
医療用ウィッグとしてさまざまな製品が販売されていますが、気になるのが毛材の種類ではないでしょうか。大きくわけて、人毛と化学繊維毛の2つがあり、そのほかにもミックス毛や加工毛があります。
本記事では、医療用ウィッグに使用されている毛材や特徴、それぞれのメリット・デメリットについて詳しく解説します。
医療用ウィッグとしてさまざまな製品が販売されていますが、気になるのが毛材の種類ではないでしょうか。大きくわけて、人毛と化学繊維毛の2つがあり、そのほかにもミックス毛や加工毛があります。
本記事では、医療用ウィッグに使用されている毛材や特徴、それぞれのメリット・デメリットについて詳しく解説します。
ウィッグは、使用されている素材の種類によって、見た目や使い勝手、耐久性が異なります。また、価格にもかなり差が出るため、違いを把握したうえで選びましょう。以下に、よく用いられる毛材の種類と特徴をまとめました。
人毛ウィッグの特徴
文字通り、人の毛を使用したウィッグです。人毛でも、毛質や色などによってグレードが分けられ、価格にも大きな違いがあります。
メリットとしては、自然な光沢が挙げられます。人毛を使用しているため、見た目が自然になり、ウィッグでよくありがちな不自然な光沢がありません。肌あたりがよく、トリートメントによるケアも可能であるため、長期にわたって使用できるのもメリットです。
デメリットとしては、着用前にスタイリングが必要であるため、手軽に着用しにくいことが挙げられます。メンテナンスも難しく、正しい洗い方をしないと、コンディションが悪くなってしまい、修復不能なくらいに毛が絡んでしまうこともあります。また、人の毛であるだけに、個々の差が出やすく、色の退色や毛先の縮れなどが目立つ場合もあるなど、品質は一定していません。
さらに、人毛を使用した製品の多くは、価格が高めです。近年は中国ウイグルの問題が表面化し、一部の工場は輸出を制限されました。これにより、仕入れ価格が従来の2倍に高騰する事態も発生しています。このように、一般的に質の高い素材と見なされている人毛100%の製品にも、デメリットが少なからずあるのです。
加工毛ウィッグの特徴
人毛の表面を薬品で処理したものが、ノーマル人毛として販売されています。一般的には、あまりグレードの高くない人毛を用い、扱いやすいように薬剤でキューティクルを溶かして素材にします。後述する、化学繊維毛を用いたウィッグよりは自然な見た目になることがメリットです。そのままの人毛を使用した製品に比べると安価であることが多く、入手しやすさもメリットといえるでしょう。
先述したように、薬剤でキューティクルを剥がしているため、耐久性は低くなっています。熱にもあまり強くないため、ヘアアイロンを使うとすぐに傷んでしまうことがあります。キューティクルは、髪の毛を守るバリアのような役割を担うため、剥がされると熱のほか、水や摩擦などによるダメージを受けやすくなってしまうのです。使用頻度が高い場合、短期間でコンディションが悪くなってしまうかもしれません。
化学繊維毛ウィッグの特徴
ポリエステルやアクリルなどを用いた、化学繊維を素材とするウィッグです。国産の製品も数多く販売されていますが、現在では韓国製や中国製のものも市場に多く出回っています。最大の魅力は安さです。人毛に比べると素材が安いため、製品そのものも低コストで製造できます。そのため、とにかく価格の安い医療用ウィッグがほしい、わずかな期間だけしか使用しない、といった方におすすめです。
お手入れがしやすく、スタイリングが楽なのもメリットといえるでしょう。形状記憶繊維が使用されている場合、洗ったあと、もとのヘアスタイルにある程度自然に戻るため、さらに使い勝手がよくなります。治療中は体力が低下するため、お手入れやスタイリングに労力がかからない、というのは大切なポイントの一つです。
デメリットとしては、不自然なテカリが挙げられます。化学繊維毛特有の光沢があるため、不自然な見た目になりがちです。しかし、エデューでは製造方法を改善し、熱処理を加えて不自然なツヤを抑えたり、複数の色を混ぜたりすることで、化学繊維毛でも自然な見た目を実現することができるようになりました。
ミックス毛ウィッグの特徴
人毛と化学繊維毛をミックスさせたウィッグです。双方の性質を融合させたハイブリッドなウィッグで、それぞれのよさを活かせることが特徴です。ミックスといっても、5:5の割合ではなく、人毛と化学繊維毛の比率が2:8、もしくは3:7で構成されることがほとんどです。人毛の特徴を生かして不自然な光沢を抑え、化学繊維毛のようにスタイリングしやすいウィッグとなります。ケアは、割合の多いほうの方法(通常のミックス毛であれば、化学繊維毛の方法)で行います。
耐熱仕様の製品が多くを占めており、ドライヤーやヘアアイロンの使用も可能です。製品により、耐熱性能には違いがあるため、あらかじめ確認しておきましょう。
ウィッグのスタイリングの手間を省きたい方
ウィッグのスタイリングは、意外と手間がかかります。特に、人毛100%の製品は地毛と同じようにスタイリングが必要であるため、人によっては実用的でないかもしれません。必要なときにすぐ着用したい、スタイリングの手間をなるべく省きたい、といった方には化学繊維毛やミックス毛の製品をおすすめします。これらの素材を用いた製品は、形状記憶のものが多く、スタイリングが簡単です。人毛と違いメンテナンスが容易なのもメリットといえるでしょう。
スタイリングのしやすさで製品を選ぶときは、素材の比率をチェックしてください。人毛の比率が多い製品は、どうしてもスタイリングのキープが難しくなってしまいます。人毛を20~30%程度に抑えたものを選ぶほうが安心でしょう。
見た目を重視したい方
近年では、安価なファッション用ウィッグが数多くリリースされています。コスプレが市民権を得たことや、ネットショップでも簡単に入手できるようになったため、ひと昔前に比べると多くの方がファッション用のウィッグを使用しています。ファッションウィッグにもよい製品はありますが、見た目を重視するのなら医療用がおすすめです。医療用ウィッグは、人毛やミックス毛の製品が多く、より自然な見た目に仕上がるからです。
ただ、化学繊維毛がすべてダメ、というわけではありません。お客様のご年齢や髪型、製品によっては化学繊維毛でも十分自然な場合もあります。たとえば、若い方なら髪の毛にツヤがあっても不思議ではないため、テカリのある化学繊維毛の製品でも自然に仕上がる可能性があります。
エデューでは、無料でウィッグのご試着が可能です。ご試着時に、お客様と一緒に正面だけではなく、横や後ろ、上から見ても不自然でないか、いろいろな角度から見た目をチェックし、お客様に合ったウィッグをご提案いたします。
求めやすい価格をご希望の方
医療用ウィッグの購入を検討するにあたり、価格を気にする方は少なくありません。メーカーや使用している素材などにより、価格は大きく異なります。素材による価格は、一般的に人毛が最も高く、次に人毛ミックス、化学繊維毛の順番となります。製品の安さを重視するのなら、基本的には化学繊維毛でしょう。ファッション用のものは、主にこの素材を使用したものが多く、雑貨店や量販店、ホームセンター、ネットショップなどいたるところで入手できます。安いものなら1,000円台でも購入可能です。
ただし、医療用ウィッグは脱毛した頭皮に装着することを前提にしているため、裏地などにも配慮した製品が多いのに対し、ファッション向けのウィッグはそうとは限らない点は注意してください。また、安価な製品のなかには、トップの部分が不自然で、つむじがないものもあります。ミックス毛の場合、人毛の比率が多いと必然的に価格は上がりますが、それでも100%人毛を使用したものに比べると安くなるケースが大半です。エデューでは、人毛ミックスの医療用フルウィッグでも、14,000円からご用意がありますので、価格や品質をいろいろ比較しながら選んでみてはいかがでしょうか。
なお、価格に影響するのは素材だけではありません。縫製や製造方法の違い、長さでも変わります。たとえば、機械で大量生産しているものよりはハンドメイドで作られているもの、人毛ならショートヘアよりもロングヘアのほうが、一般的に値段は高くなるのです。
価格を重視するのも悪くありませんが、耐久性にも注意しましょう。あまりにも安すぎる製品は、品質が悪く耐久性も低い可能性があります。短いスパンで再度購入することになると、結局トータルでかかる金額はかさんでしまうため、そのあたりも考慮しつつ選びましょう。
人毛と化学繊維毛とで迷っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。どちらにもメリット・デメリットがありますので、悩むのも無理はありません。そこでおすすめしたいのは、人毛ミックスの製品です。 化学繊維毛のウィッグも進化しており、エデューでは不自然な光沢が目立ちにくいウィッグの製造が可能となりましたが、そこへ必要最小限の人毛を加えることで、より自然な見た目のウィッグに仕上げられるのです。
本記事でもお伝えしてきたように、ミックス毛のウィッグは、人毛と化学繊維毛のよいところを併せ持つハイブリッドな製品です。使用される人毛の比率が価格の高さ、スタイリングやメンテナンスのしやすさにも影響するため、購入前には必ず確認しましょう。
ひと口にウィッグといっても、素材の違いによりスタイリングのしやすさや価格、耐久性が大きく異なります。
もっとも大切なことは、自身のニーズや重視するポイントにマッチしたものを選ぶことです。購入する前に、どのような場面で使用するのか、使用頻度や時間はどの程度か、スタイリングやメンテナンスにかけられる時間はどの程度か、などの点を考えてみてはいかがでしょうか。
どのようなウィッグを求めているのかを明確にするなら、ご自身にとってベストなウィッグを購入しやすいでしょう。
2022.05.15 ウィッグのコラムを更新しました。
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