
ウィッグを購入する前に写真を見比べて吟味したつもりが、実際被るとサイドやうなじが浮いてしまって不自然に感じるという方は少なくないようです。本記事では、ウィッグが浮いてしまう原因と、改善するための対策、浮きにくいウィッグの選び方についてお伝えします。
ウィッグを購入する前に写真を見比べて吟味したつもりが、実際被るとサイドやうなじが浮いてしまって不自然に感じるという方は少なくないようです。本記事では、ウィッグが浮いてしまう原因と、改善するための対策、浮きにくいウィッグの選び方についてお伝えします。
試着をしておらずサイズが合っていない
ウィッグが浮く原因として、そもそも頭のサイズに合っていないことが挙げられます。これは試着をせずに購入することから起きる問題です。帽子も試着してから買わないと、緩くて脱げやすかったり、きつくて不快だったりして困ることが多いのではないでしょうか。ウィッグでは帽子以上のフィット感が求められます。ウィッグと頭との間に空間ができたり、ウィッグが大きすぎて襟足が浮いたりすると、見た目に違和感があり、着用して外に出るのがためらわれるかもしれません。
近年ウィッグは身近なアイテムになり、ネットでも簡単に注文できるようになりました。選択肢が増えたのはよいことですが、試着せずに購入したためサイズ感が合わず、結局ほとんど使わずに終わってしまうという場合もあるようです。
脱毛や発毛による毛量の変化が影響しサイズが合わなくなった
以前はフィットしていたのに最近浮いてしまうという場合は、毛量の変化が考えられます。
特に医療用ウィッグを使用する方のなかには、抗がん剤による治療中という方も多いでしょう。治療が進むにつれて、副作用で脱毛する量が増えて頭回りが小さくなり、ウィッグとの間にすき間ができることがあります。逆に、抗がん剤治療が終わり徐々に発毛すると、ウィッグがきつく感じるようになるのです。円形脱毛症の治療中にウィッグを使用する場合も同様で、毛量の変化によりサイズが合わなくなることがあります。
帽子との違いが不明確になっている
通常のウィッグではなく、着用しているのがウィッグ付き帽子だった場合、浮きが気になるということもあります。抗がん剤治療や円形脱毛症などで悩んでいる方の中には、医療用ウィッグではなく、ウィッグ付き帽子を購入する方もいます。違いを理解した上で購入していれば問題ないのですが、同じものと勘違いしていると、「こんなはずではなかった」ということになりかねません。
ウィッグ付き帽子はインナーキャップを着用する必要がなく、名前の通り、帽子のようにさっと手軽に被れるのがメリットです。ただし、フィット感は通常の医療用ウィッグに比べて劣ります。
地毛がきれいにまとまっていない
ウィッグを着用する際はインナーキャップに地毛を入れますが、その際に地毛がきれいにまとまっていないとウィッグが浮いてしまいます。特に毛量が多い、長いといった場合は、地毛が一箇所に片寄ったり、凹凸ができたりしやすいため注意が必要です。ベースが整っていないと、その上にのせたウィッグはどうしても浮いてしまうでしょう。
ウィッグによってはアジャスターが付属しているものもあります。アジャスターで調整できる部分には限りがありますが、ある程度の毛量の変化などには対応可能でしょう。まずアジャスターをきつめに設定し、被ってみて様子を見ながら少しずつ緩めていき、フィットするところで止めてください。
アジャスターでサイズを調整しきれない場合やアジャスターがない場合は、購入店に問い合わせて調整してもらいましょう。購入店で対応してもらえない場合は、サイズ調整を行っている他のウィッグ専門店に相談してみることもできます。ただし、製法によってはサイズ調整が難しいものもありますので注意してください。
インナーキャップは、おしゃれ用ウィッグと医療用ウィッグとで異なります。脱毛時には頭皮が敏感になるため、必ず医療用のインナーキャップを正しい方法で装着する必要があります。
脱毛状況に合わせて、装着の仕方も変わります。以下の記事では、インナーキャップやウィッグネットの使用方法について、写真や動画でわかりやすく説明しています。きれいに被れているか自信のない方もご覧ください。
ウィッグが浮かないようにするには、購入時の選択が最も重要です。上記のやり方でも改善できず再度購入を検討している方は、以下の4つのポイントを押さえましょう。
試着をしてサイズを合わせる
浮きにくいウィッグを購入するために、まず大切になるポイントは試着です。専門店ではウィッグを試着でき、サイズの調整などにも対応してもらえることがあります。その際、正面を向いて静止しているときだけでなく、振り向いたときや、かがんだときでも浮いていないかをチェックしましょう。ネットで何かを購入すると、色味や質感がイメージしていたものと違うというのはよくあることです。実物を見て買うことで、そのようなギャップによる失敗を防げます。洋服の試着でも実際着てみたら似合わなかった、または意外と似合っていた、ということがあるのではないでしょうか。ウィッグも着用してみないと本当に自分に合っているかどうかは、なかなかわからないものです。また、試着の際は被り心地なども合わせてチェックできます。せっかく購入するなら十分試着してからサイズの合うウィッグを選んで、長く愛用できるようにしましょう。
手縫いのサイズ調整ができるウィッグを選ぶ
手縫いによるサイズ調整が行えるウィッグなら、ご自身の頭にジャストフィットさせられます。外出先で病気のことを知らない人に会う場合でも、職場やお店など多くの目に触れる場でも、見た目がとても自然なので安心です。このタイプのものは他の製品に比べると多少値が張るため、低コストのウィッグと併用するとよいでしょう。家の中や、庭先やゴミ出しなどのちょっとした外出には低コストのものを使い、出勤や街へのお出かけには手縫いで調整した外出用ウィッグを使うといった具合です。このように適度にウィッグを休ませれば、長持ちさせることもできるので、コストの削減につながります。
アジャスターがついているウィッグを選ぶ
アジャスターつきのウィッグなら、自分である程度のサイズ調整が可能です。ただし、どのような浮きでも解消できるわけではなく、部分的な調整に限られます。たとえば、頭頂部の調整はアジャスターではできません。ウィッグによって調整できる部分は異なるので、アジャスターつきと書かれていても、具体的にどこが調整できるのかを確かめる必要があるでしょう。
ウィッグが浮くのは、試着せずに買ったことや治療中の毛量の変化など、さまざまな原因があります。アフターサポートが充実している専門店で購入するなら、手縫いなどによるサイズ調整も可能です。
エデューは、ウィッグ購入時のカットからアフターサポートまで、きめ細かな対応を行っています。ウィッグ専門店だと思うと少し勇気がいるかもしれませんが、美容院に行ってヘアスタイルの相談をするような気持ちで足を運んでみてはいかがでしょうか。