医療用ウィッグは、抗がん治療の副作用や円形脱毛症によって髪が抜けてしまった箇所をカバーする目的で使用されます。一方、ファッションウィッグは、主におしゃれを目的として使用されます。本記事では、それぞれのウィッグの違いについて5つのポイントを挙げて比較し、説明していきます。ウィッグを選ぶ際、ぜひ参考にしてみてください。
コラム 医療用ウィッグとファッションウィッグの違いとは? 価格や品質など徹底解説
医療用ウィッグとファッションウィッグ
医療用ウィッグとファッションウィッグの違いは、一見わかりにくいかもしれませんが、両者には明確な違いがあります。まずは定義や特徴などからそれぞれを比較していきましょう。
医療用ウィッグとは
医療用ウィッグとは、抗がん剤治療の副作用や円形脱毛症などにお悩みの方が使用するウィッグです。身だしなみを整えて、クオリティ・オブ・ライフ(生活の質)の向上を目指すことを目的に販売されています。材質は人毛や人毛ミックス毛が使われているものが多く、自然な分け目や髪質を演出できます。また、通気性に優れており、頭皮に触れるネットに柔らかい素材が使用されている点も特徴です。
安心安全なウィッグをお求めであれば、頭皮へのダメージに配慮された医療用ウィッグの中から選ぶことをおすすめします。
ファッションウィッグとは
ファッションウィッグはおしゃれウィッグとも呼ばれ、ヘアアレンジやコスプレなど、髪の毛をおしゃれに楽しむ目的で使用されるウィッグです。医療用ウィッグとの明確な違いは、規格がない点です。また、化学繊維毛が使われていることが多く、さまざまなヘアカラーやヘアスタイルのものが比較的安価に購入できる点も違いと言えるでしょう。医療用ウィッグのように人工頭皮は付いておらず、サイズ調整もできないため、頭皮や髪にダメージが及ぶこともあります。
また、ファッションウィッグは通販などでも気軽に購入でき、簡単にイメージチェンジができるため、10~20代の若い世代の女性からも人気を集めています。しかし、一目でウィッグだとわかってしまうような品質のものも多いため、医療用ウィッグとして普段使いすることはあまりおすすめできません。
品質
医療用ウィッグとファッションウィッグでは、品質が大きく異なります。ここでは、それぞれの品質の特徴と違いについて詳しく解説します。
医療用ウィッグ
医療用ウィッグには、周りに気付かれない自然さと、長時間付けても負担になりにくい使用感が求められます。そのため、人毛を1本1本手で植えたり、つむじ部分を人工肌にしたりと品質にもこだわって作られています。また、ベースとなるネット部分は伸縮性と通気性に富んでいるほか、髪の量の変化に合わせてサイズ調整ができる点もファッションウィッグとの大きな違いといえるでしょう。
ファッションウィッグ
ファッションウィッグは、先述のとおり、あくまでおしゃれのために使用されるものです。つむじが不自然に見えたり、髪をかき上げにくかったりするケースもあります。また、裏地には化学繊維が使用されているものも多く、チクチクとした肌当たりや摩擦が気になる人も多いでしょう。サイズ調整機能が付いていないファッションウィッグの場合、長時間の使用や普段使いが難しい可能性もあります。
毛質
医療用ウィッグとファッションウィッグは、毛質も大きく異なります。続いてはそれぞれの品質の特徴と違いについて見ていきましょう。
医療用ウィッグ
医療用ウィッグは、自然な仕上がりを演出するために人毛や人毛ミックス毛が使用されています。人毛にはキューティクルがあり、熱に強いのが特徴です。地毛のようにドライヤーを当てられるため、普段使いに適しているでしょう。
一方の人毛ミックス毛は、化学繊維毛と人毛を組み合わせたものです。それぞれの毛質を組み合わせることで、両方の髪質の強みが活かせるのが特徴です。シャンプー後にきれいなスタイルをキープしやすいとも言えるでしょう。なお、エデューの医療用ウィッグは人毛ミックス毛を使用し、美容師が1つひとつ仕立てています。
ファッションウィッグ
ファッションウィッグには主に化学繊維毛が使用されており、耐久性や耐熱性がどうしても人毛や人毛ミックス毛に劣ってしまいます。髪が絡まりやすくなったりヘアアイロンの熱で縮れてしまったりすることもあるため、長期間使用することは難しいでしょう。また、商品によっては化学繊維毛特有のツヤや静電気が気になるケースもしばしば起こります。
値段
医療用ウィッグとファッションウィッグは値段も大きく異なり、医療用ウィッグの方が高品質で安心して普段できることから料金は割高です。ここでは、それぞれの値段についてスポットを当てて解説していきます。
医療用ウィッグ
既製品の医療用ウィッグの場合、10,000円~100,000円前後が相場です。
セミオーダーやフルオーダーの医療用ウィッグだと50,000円~800,000円が相場と言われており、希望するヘアスタイル、人工肌やサイズ調整といった機能面によって値段が大幅に変動します。とはいえ、販売までにかかるコストの削減に取り組むメーカーであれば、お手頃な料金で購入できることもゼロではありません。また、お住まいの地方自治体によっては助成金が利用できますので、購入前にチェックしておくとよいでしょう。
ファッションウィッグ
ファッションウィッグは、機械植えにより大量生産されている化学繊維毛の既製品が多く、5,000円~20,000円前後が相場です。安いものだと5,000円以下でも購入できますが、中には人毛で手植えされたものが30,000円前後で販売されていることもあります。
オーダーメイド
医療用ウィッグは、ファッションウィッグと違ってオーダーメイドやセミオーダーができるのも大きな魅力です。ここでは、それぞれの違いについて詳しく見ていきましょう。
医療用ウィッグ
医療用ウィッグは、オーダーメイド、セミオーダー、既製品の中から希望に合わせて選んでいきます。オーダーメイドの場合、毛の素材やサイズ、サイズ調整機能、ヘアスタイルなどを選択できます。また、セミオーダーの場合は希望に合わせたヘアセットができ、自分らしさを追求できるのも魅力でしょう。
より自然で自分らしい医療用ウィッグを身に着けたいなら、オーダーメイドやセミオーダーのものを選ぶことをおすすめします。
ファッションウィッグ
先述の通り、ファッションウィッグは既製品のものが多いため、オーダーメイドやセミオーダーのものは少ないです。おしゃれウィッグと呼ばれることからもわかるように、デザインが豊富に揃っているのがメリットです。
元の自分の髪型に近いスタイルのものを見つけやすいですが、「自分の印象にぴったり合うものを見つけるのは骨が折れる」といった方には医療用ウィッグが適しているでしょう。また、通販で購入する場合、思い描いていたイメージと違うものが届く可能性もあるので注意が必要です。
アフターサポート
長期間ウィッグを使用していると、毛髪の縮れや傷みなどが気になってきます。このような際に頼りになるのが、メーカーのアフターサポートです。ここでは、医療用ウィッグとファッションウィッグのアフターサポートの有無について比較していきましょう。
医療用ウィッグ
医療用ウィッグは専門店での購入になるため、アフターサービスが充実しているメーカーが多いです。ヘアスタイルの変更やサイズ調整などができるメーカーを選べばより安心して使用できるため、購入前にはアフターサービスについてもチェックするとよいでしょう。
なお、エデューではウィッグの調整カットやカール、ヘアスタイルの変更、サイズ調整を始めとした様々なサービスを展開しています。脱毛前のカットはもちろん、抗がん剤治療の終了後、ウィッグを卒業することを目的とした「ウィッグ卒業サポートカット」が無料で受けられるのも魅力です。フルウィッグ、部分ウィッグそれぞれにサポートを用意していますので、ぜひチェックしてみてください。
ファッションウィッグ
既製品のものが多いファッションウィッグは、通販などで購入できることも多く、最低限のアフターサービスしか期待できない可能性が高いです。ヘアスタイルが似合わなかったり、サイズが合わなかったりしたときに無料でサポートが受けられるかどうかも不明瞭なため事前にきちんと調べるか、最初からアフターサービスが充実しているメーカーの医療用ウィッグを選ぶことをおすすめします。
【まとめ】
医療用ウィッグは、病気やケガによって脱毛してしまった方が整容のために使用するウィッグです。人毛や人毛ミックス毛を使用し1本1本手植えで作られることが多いのも特徴です。高品質なものが多く、規格も存在するため、安心安全に使用できます。
一方のファッションウィッグは化学繊維毛が使われていることが多く、比較的安く購入できる点がメリットですが、品質は前者に劣り、規格も存在しません。
エデューならば、月々の美容代程度でウィッグを購入できます。ウィッグには人毛ミックス毛を使用しており、アフターサポートも充実しているため、長期にわたって安心して使用できるでしょう。医療用ウィッグをお探しの方は、ぜひエデューにお問い合わせください。